氏名(職名)

川池 智子

 学歴・学位

       西南学院大学文学部 児童教育学科卒業 ※保母資格、幼稚園教諭1種免許取得
       日本社会事業学校 研究科 修了 ※社会福祉主事任用資格
       東洋大学大学院 社会学研究科 社会福祉学専攻 博士前期課程修了(社会学修士)
       東洋大学大学院 社会学研究科 社会福祉学専攻 博士後期課程単位取得満期退学
       佐賀大学大学院 工学系研究科 システム創成科学専攻  博士後期課程 修了(学術博士)

 職歴 

       東洋大学児童相談室非常勤助手
       山梨大学非常勤講師
       都留文科大学非常勤講師
       東洋大学非常勤講師
       山梨県立女子短期大学幼児教育科助教授・教授

 専門分野

       社会福祉学、児童家庭福祉論、障害児福祉・保育 

所属学会等 

       日本社会福祉学会、日本保育学会、日本子ども学会、日本子ども社会学会、日本子ども家庭福祉学会 

学内委員 

       教育委員会教職部門委員、国際交流委員会委員 

本学における担当科目

       社会福祉学総論、私たちの人生と障がい、基礎演習、ソーシャルワーク演習、障がい児保育、対象理解Ⅱ(障害)、山梨学など

主たる研究等の内容・実績

<博士論文(学術博士)>

「家族の社会的支援ニーズに関するミックスドメソッドアプローチ―テキストマイニグによる障害児の親の記述データの分析を通して―」佐賀大学工学系研究科、2015

 

<著書 主たるもの

       1.共著、孝橋正一他編著『現代の家庭福祉』、ミネルヴァ書房、1989.
       2.共著『福祉オンブズマン-新しい時代の権利擁護』、中央法規、2000.
       3.共著、藤島岳編著『精神遅滞者の社会生活を考える-新しい時代への知的障害教育・福祉の変革-』田研出版、2003.
       4.川池智子編著・『社会福祉の新潮流②児童家庭福祉論-基本と事例-』  学文社,第四版、2016
       5.(共著)社会福祉の新潮流③障害者福祉論-基本と事例-』  学文社,第四版、2007
       6. 川池智子編著『社会福祉の新潮流①新 社会福祉論-基本と事例-』学文社、2012.
       7.共著、九州社会福祉研究会編集『 21 世紀の現代社会福祉用語辞典』、学文社、2013.

 

<論文 近年のもの

       1.「子育て初期にある障害児の親が“専門職”に求める支援-自由記述の探索的研究を通して」『九州社会福祉学年報』5,2014.
       2.「障害児の子育てにおける「支援ニーズ」の課題―親の語りの質的統合を通して-」『九州社会福祉学第』12,2016.
       3.「“依存労働者”としての障碍児の親への支援に関する考察『九州社会福祉学年報』9,2018.
       4.「「子育ち・子育て支援」をめぐる保育政策の課題(その3)-障害児等特別な配慮を必要とする子どもと親への支援」『山梨県立大学人間福祉学部紀要』1,2006.
       5.「保育者の「子育て支援」に関わる専門性とリカレント教育(その1)」『山梨県立大学人間福祉学部紀要』3,2008
       6.保育者の「子育て支援」に関わる専門性とリカレント教育(その2)『山梨県立大学人間福祉学部紀要』4、2009
       7.「保育者の「子育て支援」に関わる専門性とリカレント教育(その3)『山梨県立大学人間福祉学部紀要』 第6号、2010
       8.(共著)障害をもつ幼児と親へ向けての支援ネットワークに関する地域モデルの基礎的研究(Ⅰ)、『山梨県立大学人間福祉学部紀要』

 

<学会発表  近年のもの

       1、「“依存労働者”としての乳幼児の親が求める社会的支援」『韓国社会福祉学会春季大会 』2018、4 (ソウル シンハン大学)
       2、「大学において社会福祉を学ぶ意義ー超高齢社会を支える世代に伝えたいその価値と魅力ー」「日本福祉学習支援学会』2018、(聖徳大学)
       3、「社会福祉専門職の職業的アイデンティ形成に関する大学教育の課題』『中国社会学会社会福祉研究委員会 東アジア社会福祉フォーラム』2018、10、(四川省成都市 西華大学)

 

<報告書 主たるもの

       1.平成19年度 山梨県立大学人間福祉学部助成研究 報告書『子育ち・子育て新時代-保育が拓く地域力-』2008.
       2.「ソーシャルワーカー・リカレント講座の意義と展望-ドナルド・ショーンの“省察的実践家” モデルを手がかりに」2008.
       3.(共著)、障害者自立支援法時代の基礎自治体における地域生活支援の人材開発 山梨モデルの研究、山梨県立大学地域研究交流センター2007年度研究.

 社会活動・地域活動の実績

以下、これまで依頼されて活動したきた主たるものです。

これまでの地域貢献で学んだことを、今、教育・研究に生かすことができてきています。おかげさまで、山梨の地域の皆さん、行政機関の方々にたくさんのことを学ばせていただきました。深く感謝しております。   山中湖村 

  1. 山梨県障害者施策推進協議会 委員 
  2. 甲府市地域自立支援協議会全体会 会長
  3. 発達障害等支援・特別支援教育総合推進事業[山梨県教育委員会 事業]相談支援ファイル検討委員会 会長
  4. 埼玉市民福祉オンブズネット 運営委員
  5. 福祉ネットやまなし 代表
  6. 甲府市障害児者地域支援連絡会 すくらむ 顧問 
  7. 富士吉田市街づくり委員

提供できる地域貢献メニュー

これまで以下のようなテーマの講演・ワークショップ講師等をつとめてきました。

  1. 「子育て支援」、「子どもの健やかな育ち」
  2. 「子ども・おとなの発達障害」、「発達の気になる子どもの理解」「インクルーシブ保育の方法」
  3. 「少子高齢人口減少社会における地域社会づくりー新たな時代を切り開く社会福祉」

教育・研究に対する抱負など

 大学教員は「研究者」です。大学の教育は「研究」あってこそのものです。大学の教育は「真理」を探究し、伝えていくことであり、また、「真理」を探究する方法を伝えていることです。すなわち「知」を紡ぎだす方法を習得できるように導くことです。つまり、大学の教員は自分自身が「知を探求する」と共に、学ぶ人たちの「知のガイド」なのです。知識も伝えますが、既存の知識をそのまま「鵜呑み」にするのではなく、新たな知識へバージョンアップ(掘り下げることも含め)する力がつくように導くのが大学の教員、研究者の役割です。めまぐるしく変容する今日の社会においては、これまでの知識や常識にしがみついていては私たち自身も社会もやっていけなくなるでしょう。と同時に現象の変容はあったとしても「真理」や「本質」は底のところで不変の部分も少なからずあります。

 社会福祉や保育は「実践」こそ命であるとか、理屈より経験だ、という誤解が社会にあります。そうではありません。社会福祉学や保育学、教育学は、既存の理論的フレームを基盤にして実践を重ね、実践の中から新たな理論を発見する「省察的研究(ドナルド・ショーン)」です。「実践」や「体験」から理論を導くことはたやすいことではありません。けれどもそれはとても魅力のある研究です。

 私は、社会福祉学と保育学の重なったところで研究・教育を行ってきました。そうするとどちらにもどっぷり属しない、あたかも「鵺(ぬえ)」のようにみられるのか、これまでいきづらさを感じてきました。しかし、今、そういう立場でよかったとあらためて思います。社会福祉学が占有する特別な知、保育学が占有する特別な知はあるでしょうか。重なっているのです。そして専門家の知として独占してはなりません。社会の人々の生活の知として、学生のみならず、地域社会に生活の知として伝えていくべきものです。

 ところで私は「私たちの人生と障がい」や「障がい児保育」といった授業を担当していますが、「障害児者についての特殊な授業」ではありません。障碍は特別なことではありません。障碍をもつ子どもや大人は特別な人ではありません。明日にも私は障碍をもつかもしれない、といったことを理由としません。障碍を学ぶことは「人間学」です。障碍をもつ人の生活からは社会の不合理やケアしケアされる関係性の素晴らしさなど、社会の在りようを深く学ぶことができます。障碍を通して社会や人間を理解するということです。これらは、社会福祉学、児童福祉、保育学の原点となる授業です。

 最近は近隣のアジアの国々の社会福祉研究者の人たちとの交流も広がってきました。日本は東アジアの中でも社会福祉をリードする立場になっているのかもしれませんが、相互に学びあうことが大切です。日本社会福祉学会のホームページ、学会ニュースの項に学会ニュース第80号がアップされています。中国・四川省で開催された「東アジア社会福祉フォーラム」に私が参加した報告が掲載されています。中国の若者のまなざしに「東アジアの社会福祉の未来」を見た思いがしました。中国の研究者は「日本は中国の未来です」と、共に研究をやっていきたいという熱い気持ちを伝えてくださいました。

 社会福祉学や保育学は、これまで欧米に学ぶところが多くありました。今も学ぶことは必要です。同時に、近隣のアジアの国々と共に学びあうことの価値を私たちは気づくべきです。底流に流れる文化的背景に共通のものもたくさんあるアジアの国々、「個の自立」は大事ですが、「つながりの中での存在」を重視してきたアジア国々、少子超高齢人口減少社会が広がる世界で、考え方や実践にヒントを得ることができるのではないかと考えています。温故知新という言葉もあります。古い因習は捨て去らなければなりませんが、捨て去った上で立ち昇ってくること、それがアジアの特徴かも知れず、社会福祉や保育に生かせるのではないかと考えています。東アジアの国々の研究者の方々との共同研究という、わくわくする仕事がこれからの私を待っています。

研究と教育と社会貢献は三位一体です。研究を深めれば教育、社会貢献の質が高まります。その確信のもと、さらに前進していきます。

 

受験生の方へメッセージ 

学ぶことの楽しさに気づいてください。大学の教員は「知のガイド」です。教え込まれる「勉強」ではありません。共に学びあいましょう。